フォード、主力トラックの生産を停止 部品工場の火災で
ニューヨーク(CNNMoney) 米自動車メーカーのフォードが、全米で最も売れているとされるピックアップトラック「F150」の生産を停止していることが10日までに分かった。サプライヤーの工場で火災があり、製造に必要な部品が不足しているためだという。
F150の生産工場はミズーリ州とミシガン州にある2つのみ。このうち前者はすでに同製品の製造を停止。後者も9日夜に停止する予定だという。
40年以上にわたり米国で最も販売台数の多いモデルであり続けているF150は、フォードにとって主要な収益源だ。
F150の大型版に当たる「スーパーデューティー」についても、ケンタッキー州の工場での生産が停止した。ただオハイオ州にある工場では引き続き製造する計画だという。
事情に詳しい関係者によると、F150の生産停止は数週間続く可能性がある。ただフォードは代わりのサプライヤーを探しており、今後の計画は流動的だという。
フォードは、現在各ディーラーがFシリーズの84日分の在庫を確保していると発表。短期的には製品の不足が生じることはないとしている。
しかし生産停止が1カ月続くと、顧客の希望するエンジンの型やデザインを備えたモデルを供給できなくなる恐れがある。そうした不足はたいていの場合、在庫日数が50日を下回る時点で起こるとされる。