米スタバ、国内150店舗を閉鎖へ 閉鎖数は例年の3倍に
ニューヨーク(CNNMoney) 米コーヒーチェーン大手のスターバックスは19日、米国内で来年、業績不振の直営店舗150店を閉鎖すると発表した。
対象となるのは、スターバックスの店舗が密集する都心部の店が中心。閉鎖店舗の数は例年の3倍に上る。
スターバックスは同日深夜、今年7~9月期の既存店売上高の予想を引き下げ、1%の伸びにとどまるとの見通しを明らかにした。この発表を受けて、同社の株価は時間外取引で3.5%下落した。
ジョンソン最高経営責任者(CEO)は声明で「最近の業績は我が社の素晴らしいブランドの潜在力を反映していない」と述べ、消費者の好みや需要の変化により速く対応する必要があると強調した。
スターバックスはフィラデルフィアの店舗で黒人2人が逮捕された事件を受け、先月末に全米の直営店8000店舗を一斉に休業して差別防止の従業員研修を実施した。研修には多額のコストがかかり、季節商品のキャンペーンにも遅れが出た。
同社のモー最高財務責任者(CFO)は休業の「影響」に言及したが、ジョンソン氏は低成長の言い訳にはならないと主張している。
今後は売り上げを伸ばすため、糖分を控えたアイスティーなど、より健康的な飲み物を開発するという。糖分の多い同社の氷入りドリンク「フラペチーノ」の売り上げの伸び率は、2015年の17%から16年は5%、17年は4%と下がり続け、今年はこれまでにマイナス3%まで落ち込んだ。
同社はさらに、公式アプリの普及などデジタル化にも力を入れていく方針だ。