トランプ米政権、国連人権理事会からの離脱を発表
ワシントン(CNN) トランプ米政権が国連人権理事会からの離脱を決めた。ヘイリー国連大使が19日、国務省で発表した。
発表にはポンペオ国務長官も同席した。ヘイリー氏は、人権理事会が「長年にわたって人権侵害の加害者を擁護し、政治的偏見の温床になってきた」と主張。理事国による人権侵害から目をそらすため、人権を守ってきた国に罪を押し付けていると批判した。
ヘイリー氏はまた、人権理事会が米国の求める改革に応じていないと批判した。同氏らは理事国選出の基準を厳格化し、人権侵害国を除外することなどを主張していた。
同氏はさらに、人権理事会がベネズエラやイランの人権問題に取り組まず、新たにコンゴ民主共和国(旧ザイール)をメンバーに迎え入れるなどにより、人権尊重の理念を損なっていると非難。一方でイスラエルを不当に敵視していると強調した。
そのうえで、米国は今後、人権理事会の枠外で人権尊重を追及し、人権理事会の改革が実現すれば復帰も検討すると述べた。
トランプ政権はこの数カ月間、人権理事会から離脱する可能性を示唆してきた。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は18日、米国がメキシコ国境で不法移民の親子を引き離している問題を「非道」な行為だと非難していた。