米とカナダ、NAFTA交渉で合意 メキシコ含む3カ国で協定維持
(CNN) 米国とカナダの北米自由貿易協定(NAFTA)を巡る交渉で、カナダが協定への調印に同意した。これで1年以上に及んだ紆余曲折を経て、メキシコを含む北米3カ国の協定が維持されることになる。米国とカナダの当局者が30日、CNNに明らかにした。
合意はカナダの乳製品市場へのアクセスを拡大し、自動車関税についての懸念に対応する内容。3カ国は週末を通して電話で交渉を続け、同日深夜に迫った期限切れの直前で合意に達した。
新しい協定には米国のトランプ大統領とメキシコおよびカナダの首脳が調印する見通し。米議会は60日間の審議を経て、協定を承認する。
一部議員は週末の交渉を前に、カナダ抜きの協定は支持しないと牽制(けんせい)していた。
NAFTAについては3カ国の間で1年以上前から交渉が続けられていた。トランプ大統領は同協定を「史上最悪の協定」と呼んで破棄を宣言していたが、8月にはメキシコとの間で合意が成立。一方、カナダとの交渉では、トランプ政権がカナダに対して乳製品市場の開放を求め、カナダは紛争解決の仕組みの維持を求めていた。
カナダとメキシコは米国にとって最大の貿易相手国。どちらか一方でもNAFTAを離脱すれば、輸入に頼る企業の間で大きな混乱が生じる恐れがあった。