エアバス、A380機の製造中止を発表
(CNN Business) 欧州エアバスは14日、総2階建ての巨大旅客機「A380」の顧客への引き渡しを2021年に終了させるとの方針を明らかにした。
アラブ首長国連邦(UAE)を拠点にする大手「エミレーツ航空」による同機発注の削減を受けた発表ともなっている。
エアバスのトム・エンダース最高経営責任者(CEO)は声明で「未処理となっている受注件数は実質的になく、生産を維持させる根拠がない」と指摘。他の航空会社に近年、売り込みを図ったものの成果が得られなかったことを明かした。
A380は世界最大の旅客機で、初飛行は14年前。航空会社は主要な航空輸送拠点を結ぶ特大の旅客機が必要と想定し製造に踏み切ったが、需要が思うほど伸びていなかった。
これまで顧客に納入したのは234機。市場への投入時に見込んだ1200機の需要にははるかに届かなかった。
各航空会社は主要な航空輸送拠点を連結させる必要性を減らすより軽量でより燃費効率の良い旅客機導入を重視し始め、A380離れを加速させていた。