FCAとルノー、業務提携交渉を開始 米英紙報道
ニューヨーク(CNN Business) 欧米自動車大手のフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とフランスのルノーが業務提携交渉を開始し、話し合いが「進んだ段階」に入っていることが26日までにわかった。
米紙ウォールストリート・ジャーナルと英紙フィナンシャル・タイムズが共に報じた。ただ、交渉は最終段階にはなく、失敗する可能性もあるとした。
仮に交渉が成立した場合、ルノーと日産自動車・三菱自動車との連合を形成することも考えられ、自動車業界では世界最大の企業連合の誕生につながるとの見方もある。
ウォールストリート・ジャーナルは交渉の経緯に通じている消息筋の情報として、ルノーとFCAとの交渉は、両社が他社と既に結んでいる製造面での提携関係をさらに深化させた形での包括的な協力態勢を目指していると指摘。事業の大半で手を組むことも視野に入れているともした。
両社はCNN Businessへのコメントを拒んだ。
ルノーにとってFCAとの密接な提携関係は同社が強い北米市場での業績向上が見込める。同消息筋は、北米で製造や販売の事業基盤を持っている日産が今回の交渉に関与しているのかは不明とした。
ルノーと日産自動車、三菱自動車との連合の将来は現在、日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告が多数の不正行為の容疑で逮捕されたことから不透明となっている。日産は業績不振にも陥っており、ルノーが提案したとされる経営統合案にも抵抗している。
フィナンシャル・タイムズは、FCAがルノー・日産・三菱自連合に合流すれば、日産の地位が低下するような形での新たな連合誕生になる可能性があるともした。