上海にコストコ初の実店舗、客殺到で営業切り上げ 周辺も大渋滞
香港(CNN Business) 米会員制卸売大手のコストコが27日、中国・上海に初の実店舗をオープンした。ところが初日から買い物客が殺到したため、この日は営業時間を切り上げて閉店する羽目になった。
コストコは中国国内の会員に送ったメールの中で、開店直後から買い物客が押し寄せて店内が大混雑になり、同日午後、営業を打ち切ったと説明。「どうか来店しないでください」と呼びかけた。
同店には秩序回復と周辺の渋滞への対応のために警官が配備された。上海警察は中国のSNS微博(ウェイボー)に声明を掲載し、「コストコへ行きたいと思う市民が消費に関して理性的な態度を保ち、ラッシュアワーの外出を避けてくれることを願う。既に出かけている場合は秩序に従わなければならない」と訴えている。
警察の投稿には、コストコの店の前に張り出された「駐車場は満車。3時間待ち」という掲示の写真も添えられていた。
午前9時10分に店に到着したという地元の女性(28)は、駐車場に入るまでに1時間待たされ、ようやく入店できたのは11時ごろだった。「周辺の道路はまひ状態。高速道路も渋滞していた」「私が入店した時には、既に高齢者が押し寄せて一部の棚が空になっていた」と振り返る。
店内は買い物客とショッピングカートで満員状態で、買い物をするゆとりがほとんどなかったことから、結局この女性は何も買わずに店を出たという。
コストコは中国の電子商取引大手アリババとの提携を通じ、ネット通販では5年前から中国に進出している。年会費は299人民元(約4400円)と、米国の60ドル(約6300円)よりも安い。