アマゾンのベゾス氏、気候変動対策で1兆円規模の基金設立
サンフランシスコ(CNN Business) 米アマゾンの最高経営責任者(CEO)で世界トップクラスの大富豪、ジェフ・ベゾス氏が17日、気候変動対策に取り組む科学者や活動家、組織を支援するための基金「ベゾス・アース・ファンド」を設立すると発表した。
ベゾス氏はインスタグラムへの投稿で、基金設立のために100億ドル(約1兆1000億円)を出資すると表明した。この額は約1300億ドルに上る同氏の総資産の約8%に相当する。基金は今年の夏から助成金の支給を開始する。
ベゾス氏は投稿の中で、「気候変動は地球にとって最大の脅威だ」と指摘。その「壊滅的な影響」に立ち向かう既知の方法を強化し、未知の方法を探ることが目標だと述べた。
アマゾンでは昨年5月、ベゾス氏に気候変動問題への取り組みを求める書簡に数千人の従業員が署名。9月にはストライキも実施された。
同社はそのストの前日、2040年までに二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする計画を発表していた。
ストを主催した従業員団体は17日の声明で、ベゾス氏の発表を歓迎する一方、「片方の手で奪っているものをもう片方の手で与えようとしても無理だ」と批判。同社に対し、石油ガス会社と提携したり、地球温暖化を否定するシンクタンクに出資したりする姿勢を改めるべきだと訴えた。