韓国の1~3月期GDP、1.4%減 金融危機以来のマイナス幅
香港(CNN Business) 韓国銀行(中央銀行)が23日発表した2020年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は、前期比1.4%減となった。新型コロナウイルスの感染拡大で消費需要や輸出に下押し圧力がかかり、2008年金融危機以来のマイナス幅となった。
マイナス幅は金融情報会社リフィニティブがまとめたアナリストの予想を若干下回った。
前年同期比では1.3%増のプラス成長を維持したが、19年10~12月期の成長率が前年同期比2.3%増を記録したのに比べると減速した。
個人消費は前期比6.4%減、輸出は2%減だった。韓国は新型コロナウイルスの感染拡大が深刻で、一時は中国本土以外で最多規模となる感染者を出した。
ただ、3月上旬以降は1日当たりの感染者数が大幅に減っている。米ジョンズ・ホプキンス大学によると、現時点での感染者は約1万700人、死者は238人。
韓国政府は感染拡大を受け、国民に無料で手軽な検査を提供してきた。専門家からは韓国内の新規感染者の減少について、早い段階で検査態勢を整えたことが成功の要因になったとの指摘が出ている。
ただ、調査会社キャピタル・エコノミクスのアジア担当エコノミストは23日、他国が新型コロナへの対応に追われるなか、韓国経済も打撃は避けられないと指摘。「世界各地で広がる封鎖措置が外需に重くのしかかっており、輸出中心の韓国経済は手痛い打撃を被るだろう」と述べた。