ベネチアの運河にクラゲ、都市封鎖で澄み切った水面近くを泳ぐ
(CNN) イタリアを代表する観光地の一つ、ベネチアの運河で、1匹のクラゲが泳いでいるのがこのほど目撃された。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を受け、ロックダウン(都市封鎖)が行われている同市では、運河を航行する船舶の数が激減。水がより澄んだ状態となり、あらゆる生き物が水面の近くでも活動するようになったとみられる。
運河を泳ぐクラゲの姿を確認したのは生物学者のアンドレア・マンゴーニ氏。同氏によると、クラゲはサンマルコ広場のすぐそばを流れる運河で見つかった。水面にかなり近い、浅いところを泳いでいたという。
都市封鎖による船舶の減少と干潮の時期とが重なり、現在運河の水底では沈殿物が巻き上げられない状態が続く。このため水の透明度が増し、以前よりも海洋生物の姿をとらえやすくなっているとみられる。
先月には小さな魚が運河を泳ぐ姿がSNSに投稿され、話題になってもいた。
普段であれば年間を通して観光客が押し寄せるベネチアだが、市内の人の移動が制限される中で大気汚染も改善しているという。