ディズニー創業者の孫、従業員の一時帰休を強く批判
ニューヨーク(CNN Business) 米ウォルト・ディズニー共同創業者の孫、アビゲイル・ディズニー氏は21日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け従業員数十万人を一時帰休とした同社の決定を強く批判した。
アビゲイル氏はウォルト・ディズニー氏の兄、ロイ・ディズニー氏の孫娘に当たる。
社会問題への積極的な発言で知られ、21日にはツイッターで、ディズニー社が株主配当や多額の経営報酬を支払いつつ、従業員の一時帰休を決めたと批判した。ただ、ディズニー社は今年の株主配当の計画は公表しておらず、経営陣は新型コロナ感染症の影響を踏まえ大幅な報酬削減を受け入れている。
ディズニー社は今月、「現時点で必要ない職種」の従業員を一時帰休にすると発表。同社は新型コロナの感染拡大により、テーマパークやリゾートの運営を含む大部分の事業の停止を余儀なくされている。同社では従業員の75%以上に当たる22万3000人がテーマパーク関連部門で働いている。
アビゲイル氏はかねて経営陣の巨額報酬を批判してきた。特にディズニー社に向ける舌鋒(ぜっぽう)は鋭く、今回も経営陣が長年にわたり巨額のボーナスを受け取る一方で、低賃金で働く従業員は顧みられていないと指摘した。
以前にはボブ・アイガー前最高経営責任者(CEO)の報酬を「常軌を逸している」と評したこともある。アイガー氏は2月にCEOを退任し、ボブ・チャペック氏が後任に就任した。アイガー氏の昨年の報酬は4752万5560ドル(約51億2000万円)と、従業員の給与中央値の911倍に上る。