オリンパス、カメラ事業を売却へ 84年続いた歴史に幕
ニューヨーク(CNN Business) オリンパスは24日、カメラ事業を投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)に売却すると発表した。同ファンドは2014年にソニーのコンピューター事業 「VAIO」 を買収したことで知られる。
医療機器が収益の柱となっているオリンパスにとっては、1936年に始まった消費者向けカメラの製造事業が終わりを迎えることを意味する。同社は72年に「OM」のブランドで初めて軽量の一眼レフカメラを販売。91年にはコンパクトカメラ、96年にはデジタルカメラの市場にそれぞれ参入した。
デジタルカメラについてはマイクロフォーサーズと呼ばれるレンズ交換システムの共通規格の策定に携わり、製品普及の牽引(けんいん)役も担った。
しかしスマートフォンの登場によりデジタルカメラの販売は大打撃を受ける。度重なる事業再編を行ったにもかかわらず、オリンパスの消費者向けカメラ部門は過去3年続けて営業損失を計上していた。
JIPへの売却は9月に完了するとみられている。売却額などの詳細は現時点で明らかにされていない。