ワクチン開発の9社、拙速な承認申請を否定 安全性重視
(CNN) 新型コロナウイルスのワクチン開発を進める欧米の製薬、バイオ企業の計9社は10日までに、開発に当たっては「高度の倫理基準」を守り、使用許可に関して政府に拙速な承認申請を実施しないとの異例の方針を共同で発表した。
健全な科学的な原則に従ってワクチン開発に当たるとも強調した。この方針に署名した企業は、アストラゼネカ、ビオンテック、モデルナ、ファイザー、ノババックス、サノフィ、グラクソ・スミスクライン、ジョンソン・エンド・ジョンソンにメルク。
米食品医薬品局(FDA)のハーン局長は約1週間前、臨床試験(治験)の最終段階の終了前でも緊急時の使用許可や承認を出す可能性に言及していた。
9社は今回の共同方針の表明で、FDAのような専門的な規制当局の基準に見合った治験の最終段階を通じて、安全性と有効性を確認した後にだけ承認や緊急時の使用許可を申請することを誓うと強調した。
ファイザーとモデルナは現在、米国内でそれぞれのワクチンの最終段階の治験を実施している。ジョンソン・エンド・ジョンソンも同様の治験開始を準備している。