ワクチンと血栓の関連、J&Jの主張に批判の声
ワクチンや感染症の専門家らは、J&Jの声明を「極めて無責任」と批判している。
J&Jは声明で、同じく少数のまれな脳血栓症が報告されている英アストラゼネカ製ワクチンに関する論文も参照していた。
ファイザー製とモデルナ製はともに抗原の「鋳型」となる「メッセンジャーRNA(mRNA)」を投与するワクチンで、J&J製とアストラゼネカ製は無害なアデノウイルスに特定の遺伝子を組み込んだ「ウイルスベクター」ワクチン。
米国ではこのうち、アストラゼネカ製を除く3種類にFDAの緊急使用許可が出たが、J&J製は血栓の報告を受けて接種が中止されている。
CDCは2月13日までの監視結果として、ファイザー、モデルナ製のワクチンを接種した後で特定の血栓症や血小板減少症が増えたとの報告はないと発表していた。
米紙ウォールストリート・ジャーナルは先週、事情に詳しい関係者らの話として、J&Jが血栓の症例についての調査でファイザーとモデルナに協力を求めたが、両社は拒否したと伝えた。アストラゼネカは協力に同意したとされる。