OPECプラス、大幅増産見送り 原油価格が約7年ぶり高値
ニューヨーク(CNN Business) 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの産油国でつくる「OPECプラス」が大幅な増産を見送ったことを受けて、原油価格は5日、約7年ぶりの高値を付けた。
米原油価格は1.4%上昇して1バレルあたり78.93ドルとなった。原油は一時1バレルあたり79ドルを超えて取引されたが、この水準に達したのは2014年11月10日以来。石油価格は年初来63%上昇しており、世界経済に対するインフレ圧力を高めている。
エネルギー価格は高い水準にあるものの、OPECプラスは従来通りの小幅な増産にとどめる計画を維持すると発表した。OPECプラスは改めて、11月の増産は日量40万バレルとなると述べた。
ライスタット・エナジーのアナリストは、今回の決定によって、11月と12月も供給に余裕がない状況が続くことがわかったため、トレーダーが慌てて買いに走ったと指摘した。
米政権の当局者は数カ月にわたり、OPECプラスに対して、生産再開を加速させるよう求めている。米政権は高いエネルギー価格が景気回復を鈍化させる可能性があると懸念を表明している。