米自動車販売、トヨタが100年近く続いたGMの首位奪う
ニューヨーク(CNN Business) トヨタ自動車が米国の自動車販売台数で最大手だったゼネラル・モーターズ(GM)を抜き、初めて首位に立った。100年近く首位の座を守ってきたGMの陥落は、米国の自動車メーカーが自国の市場で独占力を失いつつある現実を物語る。
米自動車販売台数は2005年の時点でGM、フォード、ダイムラークライスラー(当時)の上位3社が合計で全体の57%を占め、トヨタは4位にとどまっていた。しかし21年はGM、フォード、ステランティス(クライスラーと合併した欧州の自動車メーカー)の3社が米国市場に占めるシェアは1~9月の合計で38%に縮小。電気自動車のテスラを合わせても40%をわずかに上回ることしかできなかった。
トヨタとGMは4日、それぞれ年間の販売台数を発表。米国での販売台数はGMが220万台で、トヨタより11万4000台(5%)少なかった。
GMは第2四半期の販売がトヨタをわずかに下回り、第3四半期は大きく後れを取った。トヨタの第4四半期の販売は前年同期比で30%減少したが、GMの販売は43%減となり、トヨタのリードを許した。
自動車の製造や供給は半導体不足に足を取られ、年末にかけて販売が急減した。コックス・オートモーティブによると、第4四半期の米自動車販売は業界全体で24%の落ち込みが予想される。フォードは5日に販売台数を発表予定。
ただ、トヨタがこのまま米自動車販売で首位を保ち続けられるかどうかは分からないと専門家は指摘する。
「トヨタが必ずしも首位を保ち続けるとは思えない」と自動車業界調査会社エドモンズのジェシカ・カルドウェル氏は予想し、「GMの方が販路が多く、ブランドも多い」と指摘した。