NYダウ622ドル安、今年最大の下げ幅 ウクライナ侵攻を警戒
ニューヨーク(CNN Business) 米ニューヨーク株式市場は17日、ロシアによるウクライナ侵攻が数日以内に発生する可能性があるとのバイデン大統領やブリンケン国務長官の発言を受けて急落した。ダウ工業株平均は約622ドル(1.8%)安と、今年に入って最悪の下げを記録した。
株価は午前の取引開始と同時に値を下げ、取引時間中を通じてマイナス圏で推移。この日の下落でダウの今週の下げ幅は1%を超えた。
S&P500は2.1%、ナスダックは2.9%下落し、この2つの指数も週ベースでマイナスとなった。
投資家はロシアとウクライナの紛争が石油価格や世界経済に影響を与える可能性に神経質になっている。
市場の変動を示すVIX指数は15%近く上昇。VIXや市場心理を示す他の6つの指標をもとにCNN Businessが算出する「恐怖・強欲指数」は一段と恐怖圏に沈んだ。
幅広い銘柄が売られ、ダウを構成する30銘柄のうち25銘柄がマイナスとなった。一方、強い決算を発表したウォルマートとシスコはそれぞれ3%近くと4%上昇した。
コカ・コーラやプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も目立った上昇を見せた。信頼できる売り上げや利益があり、配当金の支払いが安定している消費者向け企業が安全資産とみなされ買いが集まった。