「オートパイロットが原因で死亡事故」、提訴の遺族とテスラが和解

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死亡したウォルター・フアンさんが乗っていたテスラの「モデルX」/KTVU-TV/AP

死亡したウォルター・フアンさんが乗っていたテスラの「モデルX」/KTVU-TV/AP

ニューヨーク(CNN) 米電気自動車(EV)大手テスラの車の運転支援システム「オートパイロット」をめぐって衝突事故で死亡した男性の遺族がテスラを訴えた裁判で、8日に和解が成立した。和解条件は公表されていない。

死亡したのは米アップルのエンジニアだったウォルター・フアンさん。オートパイロットを作動させて走行していたテスラの「モデルX」は2018年3月23日、シリコンバレーの幹線道路でコンクリートの中央分離帯に衝突した。

遺族側は19年5月、カリフォルニア州の裁判所にテスラを提訴。陪審員の選考が今月8日から始まる予定だった。

米国家運輸安全委員会(NTSB)が調査した結果、フアンさんの車は衝突の約19分前からオートパイロットが作動していたことが分かった。

遺族側は、テスラがオートパイロットの機能を過大に宣伝していると主張し、宣伝されているほど安全には使用できないと訴えていた。

この事故をきっかけに、米高速道路交通安全局(NHTSA)はオートパイロットの作動中に起きたテスラ車の衝突事故1000件について2年がかりで調査した。その結果、オートパイロットはドライバーに誤った安心感を与える可能性があると指摘。23年12月、道路を安全に走行できない可能性のある危険な状況でオートパイロットが誤って使用される可能性があることが分かったと発表した。

この発表の直後にテスラは米国で200万台全てをリコールした。

一方で、テスラは18年3月30日のブログの中で、フアンさんは衝突直前の6秒間、ハンドルに置いた手が検知されていなかったと指摘。調査の結果、フアンさんがオートパイロットを作動させてスマートフォンでゲームをしていたことも分かったとして、事故の責任はフアンさんにあると主張していた。

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