米運輸当局、737型機に「緊急安全勧告」 ボーイングにまた打撃

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
米国家運輸安全委員会(NTSB)はボーイング737型機の一部に飛行制御にかかわる重大な不具合の可能性があるとして「緊急安全勧告」を出した/Peter Cziborra/Reuters

米国家運輸安全委員会(NTSB)はボーイング737型機の一部に飛行制御にかかわる重大な不具合の可能性があるとして「緊急安全勧告」を出した/Peter Cziborra/Reuters

(CNN) 米国家運輸安全委員会(NTSB)は米ボーイング製の旅客機ボーイング737型機の一部について、飛行制御にかかわる重大な不具合の可能性があるとして「緊急安全勧告」を出した。

対象はボーイング737NGと同MAXの一部機種。NTSBによると、機体のラダー(方向舵)に取り付けられている作動装置に不具合の可能性がある。737型機をめぐっては今年2月、米ユナイテッド航空が運航するMAX8型機がニュージャージー州のニューアーク空港に着陸した際に、ラダーペダルがニュートラル状態のまま動かなくなるトラブルが発生し、NTSBが調査していた。

ボーイングは1月に737型機のドアプラグが空中で吹き飛ぶ事故があり、今月は従業員3万3000人がストを展開するなどトラブルが続いている。

NTSBの発表によると、ボーイング737型機のフライトマニュアルでは、ラダーが詰まったり動きが悪くなったりした場合、操縦士2人が力を合わせるなど「最大限の力」を行使してシステムを圧倒するよう指示している。

これに対してNTSBは、「着陸やロールアウトの際にこれだけの力を加えれば、ラダーペダルに大きな力が加わって、突然、大きな、望ましくないラダーの偏向が生じ、意図せず制御不能になったり、滑走路からそれたりする可能性がある」とした。

NTSBはボーイングに対し、代替策を講じるとともに、この問題について操縦士に注意を促すよう勧告した。

米連邦航空局(FAA)によると、問題の部品が使われた737型機を保有している米国の航空会社はユナイテッド航空のみ。この部品は現在は使われていない。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「米国」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]