機内の全モニターでR指定映画 カンタス航空が謝罪
(CNN) 豪カンタス航空の先週の羽田便で、座席ごとに備え付けられた個人用モニターが一斉に成人向け指定の映画を流し続けるトラブルがあり、同航空が謝罪した。
カンタス航空がCNNに事実を確認した声明によると、シドニー発羽田行きの便の機内エンターテインメントシステムに不具合が起き、各座席のモニターで見たい映画を選ぶことができなくなった。
そこで乗務員は、一斉上映用の限られたリストの中から、数人のリクエストに応じて特定の作品を選び、機内全体に上映したという。
声明に作品名は明記されていないが、SNSに投稿された多数の写真によると、上映されたのは昨年公開の「Daddio(原題)」。この作品は、全体を通した過激なセリフや性的な内容、生々しい裸の描写により、17歳未満に保護者の同伴を義務付ける「R指定」を受けている。
機内に居合わせたという乗客のSNS投稿によると、たとえヘッドホンを使っていなくても、画面上に繰り返し性的な文章が映し出された。1時間近くたってから子ども向きの作品に切り替わったが、それまでの間、乗客は目の前のモニターを一時停止したり、切ったりする操作もできなかったという。
カンタス航空は声明で、乗務員らはまず視聴を希望しない乗客のモニターを調整しようと試みたが、できないことが分かったため、子ども映画に切り替えたと説明した。
同航空の報道担当者は、「機内全体に流すには不適切な映画だった」と認め、乗客らに謝罪。当初この作品が選択された経緯を、改めて調べていると述べた。