プーチン大統領、「ツル」の渡りを超軽量機で先導
(CNN) ロシアのプーチン大統領は5日、ツルの渡りを応援するため超軽量機で飛行を先導する訓練に参加した。
RIAノーボスチ通信によると、渡りの練習をしているのは絶滅危惧種のソデグロヅル。ロシア北部ヤマル半島のクシェバートにある鳥類保護施設で育ち、約3200キロ離れたウズベキスタン南部に渡って冬を越すことになっている。
プーチン大統領はこの日、3回の飛行を実施した。1回目でまず慣らし操縦を行い、2回目と3回目でツルを先導。2回目の飛行には1羽、3回目は5羽が付いてきたという。しかし15分間の飛行で最後まで付いて来たのは5羽のうち2羽だけだった。
訓練を終えたプーチン大統領は「すべてうまく行って非常に安堵した」「鳥たちもよくやった」と満足そうだった。訓練の様子は動画投稿サイトのユーチューブでも公開された。
ロシア政府の発表によると、ツルたちはこれまでインドで冬を越していたが、途中で通過するアフガニスタンとパキスタンで密猟が横行して危険が高まったことから、ウズベキスタン南部に新たな越冬地を設定した。
しかしツルたちにとって同地への渡りは初めてとなるため、航空機による先導が必要となる。今後1200キロあまりの飛行訓練を行った後に、ウズベキスタンへの渡りに挑む。
来月で60歳になるプーチン大統領は、これまでにも野生のトラやクジラの調査に参加するなどのパフォーマンスを披露してきた。航空機の操縦は17時間の経験があり、あと8時間でパイロット免許を取得できるという。