太ったサンタはもう古い? 肥満深刻化で問題視する声も
(CNN) サンタクロースといえば、白く長いひげと出っ張ったお腹という姿で世界中の子どもたちに愛されてきた。しかし子どもの肥満が深刻化している米国で、サンタもダイエットした方がいいのではと問いかける声が上がっている。
「プロのサンタ」として活躍するロイ・ピックラーさん(63)もその1人。参加者がダイエットに挑戦する人気テレビ番組「ビッゲスト・ルーザー」に出演し、約40キロの減量に成功した。「サンタはお手本となるべき人物。子どもたちは太ったお手本を求めていない」と訴える。契約先の企業への問い合わせでも、「今のままの君でいい。健康的なサンタというアイデアを採用したい」と請け合ってもらえたという。
米疾病対策センター(CDC)によると、米国の子どもや若者の肥満率は1980年からの30年あまりで3倍に増え、2~19歳の肥満人口は約1250万人に上る。肥満は糖尿病や心臓疾患の原因となるだけでなく、いじめられたり自尊心を失ったりして心理的な問題も引き起こす。
子どもたちは良いことも悪いことも自分の大好きな人物から学ぶ。そしてサンタといえば、誰からも愛される存在だ。子どもたちは毎年、少なくとも1カ月の間、サンタの姿を広告やテレビで見たり、イベントで行列を作ってサンタと触れ合ったり、サンタの歌を歌ったり物語を聞かされたりする。
しかしファストフードの広告が児童や生徒に及ぼす影響が懸念される一方で、これだけ目に触れる機会の多いサンタが太ったままでいいのだろうか。