宇宙は138億歳? 通説より1億年高齢
プランクのデータからは、宇宙に存在する「暗黒物質」がこれまで考えられていたより多いことも判明した。暗黒物質は間接的にしかとらえられない現象で、宇宙の26.8%を占めていることが分かったという。これに対して、惑星や恒星などの観測可能な物質が宇宙に占める割合はわずか4.9%にすぎない。
宇宙の残りはさらになぞの多い「暗黒エネルギー」でできている。暗黒エネルギーはまだ観測されたことがない。しかしその量はこれまで考えられていたよりも少ないようだという。
こうした観測結果からはじき出した宇宙の膨張率(ハッブル定数)は、毎秒メガパーセク(1メガパーセクは330光年)当たり67.15キロ(67.15km/sec/Mpc)。これまでの定説では73.8km/sec/Mpcと算定されており、この差は学会で大きな注目を集めそうだと専門家は指摘する。
プランク望遠鏡は2009年5月に打ち上げられた。今回の解析結果は最初の15カ月半のデータをもとにしている。