共食いネズミ乗せた幽霊船が英国に接近?
(CNN) 共食いネズミの死骸や糞尿(ふんにょう)にまみれた幽霊船が大西洋漂流の果てに、英国かアイルランドに漂着するかもしれない――。英国などのメディア各社の報道で、そんな不安が高まっている。
漂流しているのは1976年にユーゴスラビアで建造された「リュボーフィ・オルロワ号」(4200トン)。ロシアで豪華客船として運行される予定だったが、所有者の負債が膨らんで2010年にカナダ当局に差し押さえられた。
2年後にスクラップとして売却され、解体のためドミニカ共和区国に向けて出発したが、出港翌日に海が荒れて曳航(えいこう)ロープが切れ、大西洋を漂流し始めた。
カナダ当局は別の船で追いかけていったんは捕まえたものの、同船は再び漂流を開始。しかし海上の原油施設から遠ざかったことから当局は「(カナダの)海上原油施設やその人員、海洋環境の安全を脅かす恐れはなくなった」と判断し、追跡を打ち切った。
ところが2013年3月になって、同船に積んであったライフボート2隻が水上に落下して自動警報装置が作動。大西洋の3分の2を横断し、真っすぐ英国とアイルランドに向かっていることが分かった。