NASA、CO2観測衛星の打ち上げ延期
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は1日、予定していた二酸化炭素(CO2)観測用の人工衛星OCO―2の打ち上げを延期した。発射台のトラブルが原因とみられる。
OCO―2は代表的な温室効果ガスであるCO2の大気中での分布を見渡し、全体像を観測するのが目的。NASAが気候変動の研究に特化した衛星を稼働させるのは初めてだ。
CO2は化石燃料の燃焼などで発生する。排出量は増え続け、世界全体では年間400億トンに迫っているとされる。
OCO―2はCO2がどこから発生し、どこに吸収されるかを特定して、地球上の排出と吸収のバランスを取り戻すための対策につなげることを目指す。
アパラチアン州立大学の地質学者、グレッグ・マーランド氏によると、OCO―2は山火事の煙を上空から監視して火災の場所や規模を調べる航空機に似た役割を果たす。それによって、従来の「寄せ集めデータ」に代わる全体像の把握が可能になるという。