「空飛ぶ円盤」の飛行実験、パラシュート膨らまず NASA

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「空飛ぶ円盤」の実験の様子

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は8日、火星有人探査に向けて開発している「低密度超音速減速機(LDSD)」の実験を行った。LDSDは気球で上空約36キロまで引き上げられた後、ロケットを噴射して上空54キロまで上昇したが、その後予定通りにパラシュートが膨らまないまま海上に向けて落下した。NASAはデータを収集し改善に役立てるとしている。

LDSDは空飛ぶ円盤のような形状で注目を集めていた。実験は8日、ハワイのカウアイ島にある米海軍の太平洋ミサイル試射場で開始。円盤型の機体を巨大な気球で上空へ引き上げた。

機体が地面を離れて管制室では歓声が沸き起こったが、長くは続かなかった。高度約12万フィート(約36キロ)まで上昇した後、管制官の操作でLDSDのロケットを噴射。上空54キロに到達したところで直径約30メートルの超音速パラシュートを切り離したが、パラシュートは部分的に展開したものの膨らまなかった。

NASAは短文投稿サイト「ツイッター」で、今回の試験のデータを調査し、今後の改善に役立てるとした。

NASAによると、有人飛行でさらに大きく、重くなる探査機を火星に安全に着陸させるためには、従来と異なる減速技術が必要になる。昨年実施したLDSDの実験では、パラシュートがうまく展開しなかった。

次回の実験飛行は来年夏に予定されている。

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