オーストラリア特有の発音、飲み過ぎから生まれた?
(CNN) 英語圏の人々の間ではよく知られたオーストラリア人の独特なアクセント。この話し方がどのようにして生まれたのかについて、このほど同国の研究者が新たな仮説を打ち立てた。酒好きの祖先たちが酔って話していた時の不明瞭な発音にその起源があるというもので、反対意見を含む様々な議論を引き起こしている。
豪メルボルンにあるビクトリア大学で弁論術を教えるディーン・フレンケル氏は、26日付の地元紙への寄稿で、日常的に酒の席での会話を楽しんでいた先人たちに言及。酒に酔った人特有の発音の仕方が、そのまま国民全体のアクセントのパターンとして定着したとの見解を示した。
同氏によれば「過去200年の間に、酔っ払いの話していた言葉が世代を超えて受け継がれ、しらふの親たちも同じ話し方を自分の子どもに覚え込ませるようになった」のだという。
これに対し一部の言語学者からは「くだらない」、「子どもにまで広まるほど大量の酔っ払いが常に国内にあふれていたという話は、個人的に笑える」といった批判や皮肉の声が上がっている。
現状ではアルコールの消費ではなく、イングランド、アイルランド、ドイツなどの移民で構成されたオーストラリアという国の環境にアクセントの起源を求める説が有力なようだ。
こうしたなか、同国の作家のキャシー・レット氏は英紙テレグラフに、オーストラリア人の英語が聞き取りづらい理由について「はっきり話そうと口を大きく開けると、ハエや蚊が中に入ってくる。実際に住んでみればわかる」とユーモアを交えたコメントを寄せた。