座り続けると糖尿病のリスク増大 オランダの研究
(CNN) 毎日の生活の中で座っている時間が長いと寿命が縮まるとの可能性が指摘されるなか、座る時間と糖尿病リスクの関連を示す新たな研究結果が発表された。
車で出勤して職場ではデスクワーク、帰宅すればテレビの前。現代人の生活は座りっぱなしになりがちだ。約1年前にはカナダ・トロントの研究チームが、ずっと座ってばかりいると心血管系の疾患などで死に至る確率が高まるとの調査結果を発表した。
オランダの研究チームがこのほど欧州の糖尿病学会誌に発表した新たな研究では、対象者2497人のももの部分に動作モニターを取り付け、8日間にわたって体の動きを追跡。同時に血糖値を測定して2型糖尿病の兆候を調べた。
対象者のほとんどが1日に少なくとも9時間は座って過ごしていたが、これがあと1時間増えると2型糖尿病にかかるリスクが22%、メタボリック症候群のリスクが39%も増大することが分かった。チームでは「座るという姿勢は2型糖尿病の発症、予防に大きく影響している可能性がある」と結論付けている。
この研究ではさらに、2型糖尿病と診断されたグループは喫煙者の割合が高く、運動不足のせいか体格指数(BMI)の値も高い傾向があることが分かった。
世界保健機構(WHO)によると、運動不足は世界の死因の第4位に入っている。