15年間植物状態だった男性、神経の刺激に反応 仏研究
刺激装置を使って迷走神経を1カ月にわたって刺激したところ、患者の意識や動作、脳の活動の大幅な増大が確認された。特に動作や身体感覚や意識に関係する脳の領域で、脳のリズムが大幅に改善し、脳を画像スキャンするPET検査でも、脳の代謝の増加が確認されたという。
この研究について米コーネル大学医学校の神経科学者ニコラス・シフ氏は、「重度の損傷を負った人間の脳には、これまで考えられていたよりもずっと大きな潜在的可能性があることがはっきりした」と解説する。
シリグ氏の研究チームでは、複数の研究機関と連携して、迷走神経刺激療法の可能性を探る研究を進める意向。