航空史を彩る驚異の試作機、1949~2017年
1949年9月に試作機が初飛行を行ったが、当時、航空各社が求めていたのは採算の取れる燃費効率のいい航空機だった。
ブラバゾンに対する発注は1件もなく、開発計画は1953年に打ち切られた。試作機は未完成のターボプロップ機「マークⅡ」の機体とともに処分された。
3.サンダース・ロー「プリンセス」(1952)
英サンダース・ロー社が開発した「SR.45プリンセス」は、世界最大級の全金属製飛行艇だった。
エアバスA350に匹敵する翼幅を誇るプリンセスは、1952年8月に初飛行した。同機は10基のターボプロップエンジンに駆動されており、計画では旅客は、与圧された豪華な機内で快適な空の旅を楽しめるはずだった。
しかしプリンセスの唯一の顧客だった英国海外航空(BOAC)はすでに、間もなく飛行艇の時代は終わり、ジェット機の時代が来ると判断しており、同機への支援を撤回した。
結局、プリンセスの開発計画は英国政府によって打ち切られ、試作機は製造途中の2機の機体とともに処分された。
4.フェアチャイルド・ドルニエ「728JET」(2002)
米独フェアチャイルド・ドルニエ社が2002年3月に70人乗りリージョナルジェット機「728JET」の試作機を発表した時、同機にはすでに100社以上から注文が入っていた。