ピラミッド内に古代寺院の遺構、大地震で姿現す メキシコ
(CNN) メキシコ南部モレロス州にあるアステカ時代のテオパンソルコ遺跡でこのほど、昨年9月に同国中部を襲った大地震によって、古代寺院の遺構が出土しているのが見つかった。
寺院の遺構は、地震の被害の程度を調べていた国立人類学歴史研究所(INAH)の調査団が、ピラミッドの中で発見した。
同遺跡では最古の寺院と思われ、テオパンソルコ遺跡の年代特定がこれによって変わる可能性が大きい。
同研究所によると、今回見つかった寺院は1150~1200年ごろに建造されたと推定される。それを取り囲むピラミッドなどの構造物は、すべて1200~1521年の建造とされていた。
寺院からは陶磁器の破片や木炭なども見つかり、研究チームは儀式に使われたものと推定している。
テオパンソルコ遺跡は首都メキシコ市の約70キロ南部にある。この地域は昨年9月19日、マグニチュード7.1の地震に襲われ、200人以上が死亡、インフラに大きな被害が出ていた。モレロス州でも74人が死亡した。
同研究所の専門家は、「この自然現象によって重要な構造物が現れたことに感謝しなければならない」と話している。