世界のがん患者 新たに1810万人、960万人が死亡 18年推計
(CNN) 全世界で新たにがんと診断される人の数は今年、1810万人にのぼり、がんによる死亡は960万人と推計される――。世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)が調査結果を明らかにした。
185カ国からデータを集めて、36種類のがんについて調査した。
このデータを基にした推計によれば、生涯でがんを発症する割合は男性で5人に1人、女性で6人に1人。がんで死亡する人の割合は男性で8人に1人、女性で11人に1人。
がんの診断が増えていることについては、いくつかの要因が考えられるという。世界的に人口が増加しており、このため、がんと診断される人の数も増える。また、人口が高齢化しており、年齢を重ねるとがん発症のリスクは高まる。
生活している場所により、がんにかかったり、がんで死亡したりする可能性に一部影響が出そうだ。新たにがんと診断される人数の約半数と、がんによる死者の半数超がアジアに住んでいるという。世界の人口に占めるアジアの割合は60%。
米州の世界人口に占める割合は13.3%だが、がんの診断を受ける人に占める割合は21%で、がんの死者に占める割合は14.4%。欧州は世界人口に占める割合は9%で、がんの診断を受ける人に占める割合は23.4%、がんの死者に占める割合は20.3%。
悪いニュースばかりでなく、がんの抑制に向けた取り組みが奏功しているとみられる部分もある。禁煙を促す公共キャンペーンや法律のある北欧や北米の国では肺がんの数は減少がみられる。子宮頸(けい)がん検査の実施に取り組んだ国々では患者数が減った。経済が好調な国々では貧困や感染が発症要因とされるがんの数は減っている。