クック船長の「エンデバー号」、残骸の位置を特定か 米東部沖
(CNN) 米東部ロードアイランド州の海洋探査団体は20日までに、英探検家ジェームズ・クック(通称キャプテン・クック)による航海で使われた船「エンデバー号」の残骸の位置を1~2カ所に絞り込んだと発表した。
今年はクック船長がエンデバー号で英国を出航してから250周年の節目に当たる。この旅では、欧州人が記録上初めてオーストラリア大陸に到着した。
声明を発表したロードアイランド海洋考古学プロジェクト(RIMAP)によれば、今月21日には詳細な情報と、残骸が沈んでいるとみられる場所の3D模型が公表される見通し。
エンデバー号は1768~71年にかけての航海で、クック船長によるオーストラリア東岸上陸やニュージーランドの測量などに使用された。ただし後年は「ロード・サンドイッチ号」と改名され、兵員輸送に使われる運命をたどった。
米独立戦争中、英国兵をロードアイランドに運んだ後には船上刑務所となり、独立派勢力を多数収容した。しかし、フランスがジョージ・ワシントン率いる独立派側に立って参戦すると、英海軍は海上封鎖目的で他の12の輸送船とともにサンドイッチ号を沈める命令を下した。
RIMAPのキャシー・アッバス氏によると、1990年代にこれらの輸送船に関する記録を発見。調査チームは残骸の所在地をまず13カ所から数カ所に、そして今回ついに1~2カ所に絞り込んだ。
最も有望とみられているのはロードアイランド州ゴート島沖の海域だという。