感染症媒介の蚊を実験で根絶、遺伝子操作は「パンドラの箱」か
ヒル教授によると、食物網や環境における蚊の位置付けは、まだ解明の途上にある。例えば蚊の幼虫を餌とするカダヤシのような魚もいるといい、「まだそうした疑問に対する答えは出ていない」「我々は予想外の結果を予測しようと試みている」と同教授は話す。
世界に生息する蚊は3000種以上に上り、人の血を吸う蚊はそのごく一部にすぎない。遺伝子は種によって異なる過程を経て進化してきたため、他の種に影響を及ぼすことなく特定種の遺伝子のみを操作できる可能性もある。
目標は全ての蚊を根絶させることではなく、感染症を媒介する少数種の蚊のみを根絶することにあると専門家は強調している。