6光年先に巨大な地球型惑星を発見、凍った状態
(CNN) 米カーネギー研究所などの研究チームは14日、地球からわずか6光年の位置に、凍ったスーパーアース(巨大地球型惑星)を発見したと発表した。太陽に最も近い単独の恒星「バーナード星」を周回しているという。
これまでに見つかった系外惑星の中では、3重連星の1つ「プロキシマ・ケンタウリ」を周回する惑星に次ぎ、2番目に地球に近い。
7つの計器による20年分のデータを調査して発見に結びつけた。発見に至る分析については、英科学誌ネイチャーに発表された論文で詳述されている。
天文学者は長年、バーナード星の周囲に惑星を発見できると考えていたが、これまで見つかっていなかった。
カーネギー研究所に所属する論文の共著者、ポール・バトラー氏はメールで「この発見で最も刺激的なのは主星だ」と述べ、バーナード星は惑星探しの焦点になっていると指摘した。
惑星の名前は「バーナードスターb」。主星から受ける光の量は少なく、土星よりも若干寒冷なようだ。凍った砂漠のような環境で、液体の水もなく、平均表面温度はマイナス170度前後とみられている。
赤色矮星(わいせい)であるバーナード星は、放射量が太陽の0.4%しかない。このためバーナードスターbに届く光などの強度は、地球が太陽から受ける強度の2%ほどにとどまる。
バーナードスターbの軌道距離は太陽から水星までの距離とほぼ同じで、公転周期は233日。惑星系で水が凍る境界線「スノーライン」の近くにある。
太陽系に近いことなどを考えると、将来的には宇宙探査や望遠鏡による観測で新しい知見を得ることができそうだ。