エンジンも動く部品もない飛行機、初飛行に成功 米
バレット氏はテレビのSFドラマ番組「スタートレック」からイオン飛行機の着想を得た。子どものころは、可動部品なしで静かに飛行するシャトルに憧れを抱いていたという。
チームが開発したのは重さ約2.2キロ、翼幅は5メートルほどの軽量機。屋内施設で試験を行い、約60メートルの距離を飛ばすことに成功した。それを10回再現することもできたという。
MITのチームは今後、低い電圧でより長い距離を飛べるイオン飛行機を開発したい考え。短期的には、ドローンのような小型航空機の騒音低減に応用できるとみられる。
ただバレット氏は、今回の機体はイオン風で飛行できることを証明するための最も単純なものだったと言及。有益な利用目的を達成する飛行機になるにはまだ遠く、効率性の向上や長い航続距離、屋外での飛行の達成が必要だとの認識を示している。