「超加工食品」で早死にのリスク上昇 仏研究
(CNN) 食生活の中で高度に加工された「超加工食品」の占める割合が大きい人ほど、早死にするリスクが高くなるとの研究結果が報告された。
フランスの研究チームが米医学誌「JAMA内科学」に論文を発表した。
チームによれば、超加工食品は工場で複数の材料から作られ、一般に技術上、外観上の理由から添加物が含まれている。そのまま、あるいは温めるだけで手軽に食べられる食事やスナック、デザートとして、ここ数十年で急速に普及した。これまでの研究で肥満や高血圧、がんとの関連が指摘されている。
チームは超加工食品と早死にするリスクの関連性を調べるため、フランスに住む45歳以上の成人4万4551人に協力を依頼した。参加者の平均年齢は57歳で、女性が約73%を占めた。
参加者は2年間、半年ごとに24時間の飲食記録を提出し、BMI(体格指数)などの数値や活動量、社会人口学的属性についての質問にも答えた。
参加者が飲食した総量のうち超加工食品の占める割合を計算すると、重量ベースで平均約14%、カロリーベースで同約29%に上っていた。
研究期間中に602人の参加者が死亡した。喫煙などの要因を調整したうえで計算したところ、超加工食品の割合が10ポイント増えるごとに、死亡リスクは14%以上高くなることが分かったという。
チームはこの結果について、超加工食品に含まれる添加物や保存中に包装材から移る化学物質、高温処理などの加工自体が影響している可能性を指摘した。
これに対して専門家からは、「超加工食品」という分類は範囲が広すぎ、どの要因がリスクにつながるのかを特定できないと批判する意見も出ている。