宇宙ゴミに「銛」撃ち込む実験に成功、映像公開
(CNN) 衛星軌道上に漂う宇宙ゴミ(スペースデブリ)と呼ばれるロケットや人工衛星の残骸に衛星から銛(もり)状のものを撃ち込んで捕獲する試験がこのほど実施され、成功を収めた。
英国の科学者らが昨年、宇宙ゴミの増大阻止を狙って開始した「リムーブデブリ」計画の一環。英国のサリー大学が銛発射や宇宙ゴミに命中させるなどの映像を公開した。
米国の「宇宙監視ネットワーク」によると、地球の周回軌道内や周辺にある宇宙ゴミの総量は推定7600トン以上。米航空宇宙局(NASA)は、スペースシャトルや宇宙飛行士、国際宇宙ステーションには現実的な危機になっていると警告している。
リムーブデブリによる今回のような実験が成功したのはこれで3回目。昨年には衛星が内蔵していた網を使って宇宙ゴミに似せた物体を捕まえるのに成功した。
今年3月には最後の実験を予定し、大きな帆をふくらませてゴミとなる衛星を地球の大気圏内へ導き、燃やして破壊することを目指す。