イスラエル民間団体、21日に月面探査機打ち上げへ
(CNN) イスラエルの民間団体「スペースIL」は21日、米フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から無人の月面探査機「べレシート」を打ち上げる。
べレシートは旧約聖書の冒頭のヘブライ語だ。機体は重さ約600キロ、高さ約1.5メートル。打ち上げには米宇宙開発企業スペースXのロケット「ファルコン9」を使う。
4月11日には月に軟着陸し、月面の画像を送信したり月の磁場に関する実験を行ったりすることになっている。
これまでに探査機を月に軟着陸させた国としては米国、ロシア、中国があり、イスラエルは4カ国目。成功すれば民間では初の快挙となる。
べレシートは過去の探査機と比べてはるかに小型で、民間の資金でまかなった総コストも約1億ドルと、米国のプロジェクトと比べてけた違いに低い。
このうち4000万ドルを負担したスペースILの代表モリス・カーン氏は、「当初は不可能と思われていた夢が現実になる」と語った。
スペースILは8年前、民間月面探査の一番乗りを競うコンテスト「グーグル・ルナXプライズ」に参加するために設立された。コンテストは昨年1月、期限切れで打ち切られたが、スペースILなど一部のチームはプロジェクトを続行していた。