米NASAの有人宇宙飛行、年内にも実現へ 野口宇宙飛行士も搭乗
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)と米民間宇宙企業スペースXは5月中旬から下旬にも、有人宇宙船「クルードラゴン」を米フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げる飛行実験を実施する。宇宙飛行士を乗せた米国のロケットと宇宙船が米国から打ち上げられるのは、2011年以来となる。
NASAのスペースシャトル計画が2011年7月に終了して以来、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士は、ロシアのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられるロシアの宇宙船「ソユーズ」を利用していた。
新型コロナウイルスの流行が続く中、NASAは米疾病対策センター(CDC)の勧告に従いながら計画を立てており、打ち上げは延期される可能性もある。
しかし現時点では計画に従って打ち上げを行う予定で、5月の飛行実験ではNASAのダグ・ハーリー宇宙飛行士とボブ・ベンケン宇宙飛行士を乗せたクルードラゴンを、ロケット「ファルコン9」に搭載して打ち上げる計画。この最後の飛行実験を経て、スペースXがNASAから委託されてISSへの宇宙飛行士の送り迎えを担うことになる。
ハーリー、ベンケン両宇宙飛行士は、数カ月前からクルードラゴンのシミュレーターで訓練を行ってきた。NASAとスペースXのフライトコントロールチームも、フロリダ、テキサス、カリフォルニアでシミュレーションを行っている。
今回の実験が成功すれば、年内にもクルードラゴンの運用が開始される。同船にはNASAのマイケル・ホプキンス宇宙飛行士とシャノン・ウォーカー宇宙飛行士、ビクター・グローバー・ジュニア宇宙飛行士、および日本の野口聡一宇宙飛行士が搭乗し、6カ月間ISSに滞在する。野口宇宙飛行士にとってはこれが3度目の宇宙飛行になる。