マスク着用、欧米も勧告へ 新型コロナ対策でアジアの正しさ実証か
CDCやWHOなどはこれまで、マスクは普通の状況では役に立たないと言いながら、同時に医療従事者や介護者には必要だと主張してきた。
この矛盾するアドバイスは混乱を引き起こし、当局者のうそによって危険にさらされていると憤る人も少なくなかった。
当局がマスク不使用を勧告してきたのは、医療従事者のマスクが不足する事態を避けようとする狙いがあったと思われる。だがそうした勧告が一因となってウイルス感染が拡大し、病院が患者であふれ返る事態を招いた可能性もある。
CDCのレッドフィールド局長が方針の転換を検討している理由のひとつは、新型コロナウイルスが無症状の人からも感染することがあるためだ。つまり、香港などアジアの国や地域が1月から実施してきたように、誰もがマスクを着用すれば、感染の拡大を抑え込む助けになるかもしれない。
誰もがマスクをすることは、それ自体に意味がある。症状のある人のみにマスク着用を指示することは、そうした人に自ら症状があると宣言させることになり、恐怖心や敵意を招きかねない。しかし外出時に誰もがマスクを着用するようになれば、症状のある人も着用しやすくなり、周りの人を守ることにつながる。