2024年までに女性初の月着陸を、NASA「アルテミス計画」に3兆円の予算
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は、男女の宇宙飛行士を2024年までに月に送り込む「アルテミス計画」の詳細を発表した。実現すれば、史上初めて女性が月に降り立つことになる。男性の到達は1972年以来。
NASAはアルテミス計画のために、2025年までのフェーズ1予算として280億ドル(約3兆円)を要求する。
アルテミスはギリシャ神話に登場する月の女神で、アポロの双子の姉妹でもある。NASAのアポロ11号は1969年7月20日、人類初の月面着陸に成功した。
それから1972年までの間に月面に降り立った12人は、全員が米国人男性だった。
月のさらなる探検を行うことは、米国が宇宙で戦略的プレゼンスを確立し、国際的なパートナー関係を成長させる一助になるとNASAは説明する。
予算のうち10億ドルは、月へ人類を送り込むためのシステム開発に充て、6億5100万ドルは宇宙船「オライオン」と、ボーイングが建造するロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」に割り振る。NASAは既にSLSのために少なくとも119億ドルを費やしており、SLSは2017年12月までに準備が整うはずだった。
NASAによると、SLSは完成していて、中核ステージと付属ロケット4基はこの秋の実験に備えて最終点検を行っているところだという。
アルテミス計画では、2021年に無人で月の周りを飛行する2度の実験を予定している。さらに、商用配送サービスを使って2021年に2回、ロボットを月に送り込む。
2023年には宇宙飛行士を乗せて「アルテミス2号」を打ち上げ、「アルテミス3号」による人類の月面再着陸に備える。