米NASA、民間企業から「月の石」を購入へ
ニューヨーク(CNN Business) 米航空宇宙局(NASA)が民間企業が収集した月の石や粉塵(ふんじん)を購入する意向を示している。これはNASAが長年にわたって進めてきた宇宙探査の商業化に関する取り組みの一環だ。
NASAは今月10日に公式な要請を発表し、50~500グラムのサンプルについて支払いを行う用意があるとしている。画像や収集したサンプルを提供し、完全な所有権をNASAに移すことで全額が支払われる。
NASAは2024年までにこうした岩石類が収集されることを希望している。対象は全世界の企業としている。
宇宙での科学技術に関する民間部門の投資を促すことで、科学や宇宙探査の取り組みを税金だけで達成することができる以上に推し進めたい考え。
NASAは声明で、宇宙の資源の回収と利用に関する支援的な政策が、民営の宇宙開発のイノベーターや起業家のための安定し予測可能な投資環境の創出に重要なことは認識していると述べた。
国や事業者が地球外の資源を所有したり売却したりすることができるはずなのかどうかという考え方は国際法の中で熱く議論されている。広く批准されている宇宙条約ではこのことについてはっきりとは言及していない。