自宅の壁や床から禁酒法時代のウイスキー、66本発見 米NY州
(CNN) 米ニューヨーク州で築100年以上の住宅の改修工事を行ったところ、壁や床板の中から禁酒法時代のウイスキーのボトルが66本以上見つかる出来事があった。
ニック・ドラモンドさんとパトリック・バッカーさんは、州内の小さな村エイムズに立つ家に住み始めて1年余り。1915年に建てられたこの家の大規模改修を思い立ったのは2カ月前のことだった。
ドラモンドさんはCNNに対し、先月初め、家屋に付随する小部屋で外壁の基部の板を取り除いていたところ、干し草と紙に覆われた謎の包みが現れたと説明。中身はウイスキーのボトルで、驚いたことに同様の包みがいくつも壁に沿う形で隠されていたという。
また小部屋の床板の下からは、ウイスキーのボトルの包みがさらに見つかった。探し続けてみると、ボトルはこれらの場所から次々出てきたという。
紙と干し草でくるまれたボトルは、6本ずつまとめて1つの包みに入れられていた。最初に探した時点で、壁からは7つ、床下からは4つの包みがそれぞれ見つかった。
ウイスキーはスコッチで、ラベルには「Old Smuggler」「Gaelic」の文字が記されている。現在も製造されている銘柄の名称と一致する。
当該の家についてはかねて酒の密売者が建てたものだといううわさが流れていたが、今回の発見でそれが事実である可能性が出てきた。家の元の所有者はアドルフ・フンプフナーの名で知られるドイツ人で、地元では多くのスキャンダルに彩られた謎めいた人物として有名だった。
1932年10月に急死した際には、自身の財産に加え密売酒も残していたという。
ドラモンドさんとバッカーさんは今回発見した中で、中身の減っていないボトルを売却する計画を立てている。ドラモンドさんによると、1本あたりの推定価格は1000ドル(約10万4000円)前後。1本は手元に残し、2人で味見するとしている。