市民に移動自粛呼び掛けた市長、家族と休日過ごしに移動し謝罪 米
(CNN) 米コロラド州デンバー市の市長が、市民に感謝祭の休暇中の移動自粛を呼び掛けた数時間後に家族と休日を過ごすためにミシシッピ州に飛行機で移動していたことがわかり、謝罪に追い込まれた。
マイケル・ハンコック市長は「感謝祭はひとりで過ごすのが賢明だと考える多くの人々を失望させる決断だったと認識している」との声明を発表。「夫として、また父として(旅行を)決めたが、怒りや失望を覚える人々に許しを請う」と謝罪した。
ハンコック氏は25日朝にツイッターで、移動を避けることは感謝祭の祝日に新型コロナウイルス感染症(COVID―19)の拡大防止につながる方法の一つと投稿していた。デンバー市も、感謝祭の食事会は直接の家族とだけで行うようにと勧告している。
ハンコック氏の報道官はCNNに対し、ハンコック氏がデンバーに戻ってきたら全ての公衆衛生上の指針や隔離措置に従うと述べた。
同市の保健当局の最新データによると、新型コロナウイルスの流行開始以降、同市の感染者数は3万3971人に上る。
ただ、自分が出した勧告に従わない人物はハンコック氏にとどまらない。
カリフォルニア州のニューサム知事は今月、数家族の十数人が参加したレストランでの誕生日パーティーに夫婦で出席した件で批判を浴びた。同州のガイドラインでは、新型コロナの流行中にそのような集会をしないことを勧告している。ニューサム氏は「ひどい過ちを犯した」と述べて謝罪した。
ニューヨーク州のクオモ知事も、新型コロナの感染拡大中の休日に86歳の母と2人の娘と食事をする予定に対して批判を受け、予定を撤回した。クオモ氏は例年通りに感謝祭の祝いをしようとする市民に対して、屋内で大人数で集まるとウイルスが拡散する危険性があると警告を発していた。