運動アプリで歩く距離が1日1.6キロ伸びる 米などの研究
(CNN) スマートフォンや腕時計に利用者の運動量を計測するアプリが入っている場合、1日あたりの歩行距離が約1マイル(約1.6キロ)増える――。そんな研究結果が発表された。
今回の研究では、計測アプリがある場合とない場合の人々の運動活動を比較した研究数十件について分析した。それによれば、進捗(しんちょく)を管理できることで、歩いたり走ったりする距離が増加することがわかった。研究対象は合計で7454人。
全体として、計測アプリがある人は平均して1850歩、多く歩いていた。日々の運動としては大きな増加だ。多くの人々は約2000歩で1マイル歩いている。
今回の研究結果は英国のスポーツ科学系の医学誌で発表された。研究者は、医師が患者の健康状態を向上させるためにこうしたアプリや追跡機器を処方することも検討すべきかもしれないと指摘している。
スマートフォンが広く使われ利用も拡大していることを考えれば、身体的な活動の向上がたとえ控えめであっても集団でみれば大きな効果を生み出す可能性があるとしている。
今回の研究は主に米国で実施された研究を調べたもので、女性の被験者は3分の1未満だった。そのため、今回の研究結果がどのくらい幅広く適用できるかは不透明。
研究者は、活動の増加についても、日々の運動を追跡する「目新しさ」が失われると、短期間で終わる可能性もあると警告している。
健康の専門家は通常、1日あたり1万歩歩くことを推奨している。過去の研究では、米国の成人の1日あたりの平均的な歩数は4000歩から5000歩となっている。