火球の目撃情報多数、推定時速6.7万キロ超 米・カナダ国境上空
(CNN) 米東部バーモント州とカナダの国境付近上空で7日夕に火球の目撃情報が相次いだ。当局によると、火球の推定時速は4万2000マイル(約6万7592キロ)。
米航空宇宙局(NASA)の流星監視チームは、現地時間同日午後5時38分ごろに火球を目撃したとの情報が100件以上寄せられたと明らかにした。
バーモント州サウスバーリントンの住民はCNN提携局WPTZの取材に、「音は何も聞こえなかった。見ることができて興奮した。忘れられない出来事だった」と語った。
米バーモント州周辺で火球が目撃された/NASA Meteor Watch
流星は同州マウント・マンスフィールド州立森林公園からオーリンズ郡ビーチヒルにかけて、北東方向に33マイル(約53キロ)横切る様子が観察された。
NASAは火球の正体について、小惑星のかけらのようだと説明。「隕石(いんせき)は激しく分解し、その軌跡に近い距離のビルを震わせ、人々が聞こえる音を生み出す圧力波を生じさせた。そうした圧力波は地面にも伝わり、この地域の地震計測機器で感知可能な小さな『揺れ』を引き起こすことができる」と解説した。
超低周波音の測定結果によると、火球の重さは約4.5キロ、直径は約15センチだったとみられる。
NASAはこの現象について「母なる自然による、すてきな小さな花火」と形容した。