逃げたクマ2頭を射殺、イノシシ襲う 英動物園
(CNN) イングランド・ベッドフォードシャーにあるホイップスネイド動物園は23日までに、ヒグマ2頭が飼育場を抜け出して隣接する飼育場のイノシシを襲ったため、銃による殺処分に踏み切ったことを明らかにした。
イノシシは負傷し、獣医が治療した。ヒグマの飼育場には別の1頭もいたが、逃げずにとどまっていたという。
騒ぎがあったのは21日で、樹木が倒れ、橋のように両飼育場をつないだ後、2頭が抜け出していた。
動物園の上席園長は職員へ宛てた電子メールで、殺処分について人命への差し迫った脅威があったためと説明。ヒグマは強力かつ危険な捕食動物で、最優先課題は安全確保だったと主張した。
「職員、来園客や他の動物を守るため我々の経験と技量を生かした判断を早急に下さなければならなかった」と述べた。
ヒグマが逃走した際、飼育員らが数分で現場に駆け付けたが、2頭は少なくとも20分間、予測不可能で攻撃的な行動を示したため落ち着かせることが容易ではなかったとも語った。
敷地面積が600エーカー(約2.4平方キロ)の同動物園は23日に開園90周年を迎えた。飼育する動物はキツネザル、チーターやペンギンなど3500頭・匹。
殺処分されたのは欧州に生息するヒグマの亜種で、クマの保護団体によるとメスの場合、体重は100〜250キロに達するという。