16年前の麻薬密売人、弁護士に就任 支え続けた判事の前で 米ミシガン州

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マーテルさんはモロウ判事の言葉を励みにロースクールへ進学。司法試験を突破した/Perkins Law Group

マーテルさんはモロウ判事の言葉を励みにロースクールへ進学。司法試験を突破した/Perkins Law Group

その日以来、モロウ判事はマーテルさんに寄り添ってきた。自分の電話番号をマーテルさんに教え、「君がやっていることを知りたい。君の人生に私を居させてほしい」と告げた。モロウ判事はCNNの取材に対し、「私はエド(マーテルさん)にチャンスを与えた。誰もが偉大な人間性をもって大切に扱われる価値がある」と話した。

マーテルさんは定期的にモロウ判事の法廷を訪れるようになった。一緒に昼食をとり、何時間も会話してお互いのことを話し合った。

マーテルさんはメキシコ系で、シングルマザーに育てられた。家は貧しく、生活保護でしのぐ日々だった。初めて重罪で有罪判決を受けたのは13歳の時。2年後には別の重罪で有罪を言い渡され、その後高校は退学して家を出た。

モロウ判事に出会うまで、麻薬密売が人生の全てだった。「たくさんの裁判官の前に立った。少なくとも20人は」(マーテルさん)

モロウ判事はマーテルさんのコミュニティーカレッジ入学から、デトロイトマーシー大学の奨学金獲得、クラスでトップの成績での卒業に至るまで、成長を見届けた。

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