虐待家庭から幼児を保護した警官、自ら養子縁組 米アリゾナ州
(CNN) ブライアン・ザック警部補(40)のオフィスにある装飾を凝らしたクリスマスツリーからは、クリスマスが彼の一番好きな時期であることがうかがえる。
だが、プレゼントはいつもツリーの下に完璧な包装とともに置かれているとは限らない。ザックさんはそれを知っている。
ザックさんが人生最大級の贈り物に出会ったのは4年前。アリゾナ州キングマンで住民の安否確認を行った時のことだ。
キングマンは国道66号線(ルート66)の中心部にあり、警察への通報は窃盗や薬物、家庭内暴力に関するものが大半を占める。このとき、ザックさんは児童虐待事件への支援を要請されていた。
彼を待っていたのは2歳のカイラちゃんだった。
「あざだらけになっていたこの幼い女の子に同情を覚えた。彼女はとにかく強い心を持っていた」。ザックさんはCNNの取材にそう振り返り、「彼女は頭がい骨の骨折や脳出血、ひじの脱臼を負っていた」と明かした。
ザックさんはソーシャルワーカーを待つ間にカイラちゃんと友達になった。
このときの優しい姿勢が、当局が里親を探し始めた際に考慮された。
「私たちの人生を永遠に変えたのは『養育家庭になる気はないですか?』という質問だった。私はすぐさま『イエス』と答えた」(ザックさん)